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キャプリコーン・サンプラー

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LWG-1099〜1100 ビクター音楽産業 非売品 

ほとばしる男の匂い
力強いロックの響き
アメリカン・ロックの躍動 キャプリコーン・レコード
 

 1975年、ビクター音楽産業がキャプリコーン・レコードと契約を結んだ際に販売店などに業界配布された南部大好き野郎にはたまらない2枚組のサンプラー・レコード『CAPRICORN SAMPLER』ですよ。ジャケットのイラストは河村要助さん。

このたびビクター音楽産業株式会社は長い間契約が日本と切れていたサザン・ロックの本拠レーベル、キャプリコーン・レコードと契約を結ぶことに成功しました。御存知のようにキャプリコーン・レコードは、スタックス・レーベルの黒人ソウル・ミュージシャンの殆んどをマネージメントし、故オーティス・レディングやクラレンス・カーター、エディ・フロイド、サム&デイブなどを世に送り出した実績を持つ有能なフィル・ウォルデンが、デュアン・オールマンと知り合いアトランティックの社長ジェリー・ウェクスラーのすすめもあってオールマン・ブラザーズ・バンドを第1号のミュージシャンとして発足させ、オールマン・ブラザーズ・バンドの成功と共に大きく成長し今や最も期待できるレコード会社と言われています。又、オールマン・ブラザーズ・バンドの成功は、ロック界に大きな刺激を与え、南部の諸都市にくすぶっていた無数のバンドが次々と脚光を浴びることになり、それを根気よく掘り出し送り出してきたのが、キャプリコーン・レコードです。今ではオールマン・ブラザーズ・バンドを筆頭にマーシャル・タッカー・バンド、ウェット・ウィリー、ハイドラ等々の傑出したグループがロック市場を荒しまわっています。又、エルヴィン・ビショップ、ボニー・ブラムレット、ジョン・ハモンドなどの一時代を築いたアーティストが、キャプリコーン・レコードに夢を託して次々と契約し見事な作品を発表しています。このアルバムは、こうしたキャプリコーンもアーティストの魅力の一部を理解して頂くために制作したものです。この他にもまだまだ聴いて頂きたいグループやアーティストがいるのですが、それは次の機会に譲りたいと思います。A面にオールマン・ブラザーズ・バンドの名演を、B面にオールマン・ブラザーズ・バンドの各メンバーの演奏、更にC面には、期待のマーシャル・タッカー・バンド、最後にその他のアーティストを収録しました。
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SIDE A.
1. ステイツボロ・ブルース / オールマン・ブラザーズ・バンド
2. ストーミー・マンディ / オールマン・ブラザーズ・バンド

オールマン・ブラザーズ・バンドの歴史的名盤といわれる1971年3月12・13日のフィルモア・イーストでのライヴ・アルバム「THE ALLMAN BROTHERS BAND AT FILLMORE EAST」から。デュアン”スカイ・ドッグ”オールマンさんの鬼気迫るスライド・ギターを中心にオールマン・ブラザーズ・バンドのそれはそれは素晴らしい演奏が展開されます。A1「ステイツボロ・ブルース」は殆どのオールマンのコンサートのオープニング・ナンバーで、A2「ストーミー・マンディ」はT・ボーン・ウォーカーさんの手になるブルースの名曲中の名曲。

3. マウンテン・ジャム / オールマン・ブラザーズ・バンド

アルバム『イート・ア・ピーチ』に収められている、ドノヴァンさんの「霧のマウンテン」をテーマに繰りひろげられる高揚感のある長い長いジャムの前半を収録。

4. サウスバウンド / オールマン・ブラザーズ・バンド

オールマン・ブラザーズの5枚目のベストセラー・アルバム『ブラザーズ&シスターズ』から。ピアノにチャック・リーヴェルさんを迎え、より幅広い音楽性を聴かせています。この曲はディッキー・ベッツさんのオリジナルで、いきなりノリの良いディッキーさんのギターから始まり、ぐいぐい引き込みます。


SIDE B.
1. ドント・メス・アップ・ア・グッド・シング / グレッグ・オールマン
2. クイーン・オブ・ハート / グレッグ・オールマン
3. オン・カミング・トラフィック / グレッグ・オールマン

グレッグ・オールマンさんが初のソロ・アルバム『レイド・バック』を発表したあと行ったコンサート・ツアーのライヴ録音から。ニューヨークのカーネギー・ホールとニュージャージー州パサイックのキャピトル・シアターでの演奏を収めたもので、オールマンのチャック・リーヴェルさんや、カウボーイの連中などを加えストリングスまで配した大編成のバンドが、抜群のアレンジと曲構成でグレッグさん独特のだるいヴォーカルとオルガン・プレイの魅力を十二分に引き出し、スタジオ録音にはない雰囲気を醸し出しています。

4. ロング・タイム・ゴーン / ディッキー・ベッツ

デュアンさん亡き後、オールマン・ブラザーズのリード・ギタリストとして名実共にアメリカン・ギタリストの第一人者となったディッキーさんの初のソロ・アルバムから。

5. ハッピリー・マリッド・マン

デュアン”スカイドッグ”オールマンさんが生存中に残した数多くのセッション・レコーディングを未発表テイクを織り交ぜながら収録したアルバム『アンソロジー』から。

SIDE C.
1. ディス・オール・カウボーイ / マーシャル・タッカー・バンド
2. トライ・ワン・モア・タイム / マーシャル・タッカー・バンド
3. ランブリン / マーシャル・タッカー・バンド
4. エブリディ / マーシャル・タッカー・バンド

オールマン・ブラザーズと並んでキャプリコーンのというよりもアメリカン・ロックの輝く星となったマーシャル・タッカー・バンドの3枚目の初の2枚組アルバムから。1枚がスタジオ録音でもう1枚にはミルウォーキーのアーツ・センターでの実況録音が収められています。トイ・コールドウェルさんの驚異の親指奏法によるシャープなリード・ギターと素晴らしいボーカル、そして小気味のいいグループ・アンサンブル。突っ走るロックンロールにゴスペル、ブルースに程よいカントリー・タッチを加えた飾り気のない心地よい本物のサザン・ミュージックを聴かせます。

SIDE D.
1. レオナ / ウェット・ウイリー
2. グリッター・クイーン / ハイドラ
3. スティーリン・ウォーターメロン / エルヴィン・ビショップ・グループ
4. パッチ・アンド・ペインキラー / カウボーイ(ボイヤー&タルトン)
5. イッツ・タイム / ボニー・ブラムレット
6. オーヴァー・ザ・レインボー / リヴィングストン・テイラー

D1「レオナ」は、ウェット・ウイリーの5枚目のアルバム『ディキシー・ロック』から。シングル盤としてもカットされた、ジミー・ホールさんの力強いボーカルも魅力的な軽快なロック・ナンバー。D3「スティーリン・ウォーターメロン」はポール・バターフィールド・ブルース・バンドでのギター史上に残る名演からフィルモアの奇蹟などを経て、南部に安住の地を見つけたエルヴィン”ピッグ・ボーイ”ビショップさんのアルバム『レット・イット・フロー』からの1曲。抑揚の効いたギター・プレイもまた魅力的。D4はキャプリコーン・ファミリーのバックで確かな実績を持つカウボーイの「パッチ・アンド・ペインキラー」。D5はデラニー&ボニー&フレンズで、スワンプ・ロックのおしどり夫婦と根強い人気を持つボニーさんが離婚後キャプリコーンに移って発表したアルバム『イッツ・タイム』からのタイトルナンバー(カウボーイのスコット・ボイヤーさんの作品)。D6はジェームス・テイラーさんの弟リヴィングストン・テイラーさんがしみじみ聴かせる「オーヴァー・ザ・レインボー」。

by mokki_h | 2008-09-17 21:51 | オールマン・ブラザーズ・バンド  

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