天国への扉
A面 天国への扉 KNOCKIN' ON HEAVEN'S DOOR
B面 サムワン・ライク・ユー SOMEONE LIKE YOU
ディランさんの「天国への扉」を得意のレゲエ調アレンジで、軽くキメておられます。ジャケットの写真はエリック・クラプトンさんがザ・フーの映画「Tommy」に出演された時のショットが使われております。クラプトンさんは、マリリン・モンロー教(?)の教会らしき場所で、信者達にありがたい教えを説いている風の伝導師(或いは教祖様でしょうか、そんな感じです)という役どころで、「Eyesight to the Blind(光を与えて)」をサンバーストのレスポール・スタンダードをぶら下げつつ、教会の通路を厳かに歌い歩いておられます。
すっかりレイドバックしていた頃のクラプトンさんに、「リラックスしたクラプトンさんもいいけど、たまには、前のようにガンガンギターを弾いていただきたいな」とちょっと不満が溜まっていたところに、映画とはいえレスポールをハードに弾きまくるクラプトンさんを見ることが出来て、小躍りして喜んだのは、あれは1976年の初夏のことです。
「Eyesight to the Blind」はサニー・ボーイ・ウィリアムソンさん(1世のジョン・リー・ウィリアムソンではなくて、2世のライス・ミラーのほうです)の1951年1月のデビュー曲で、ミシシッピ州ジャクソンにあったトランペット・レコードに吹き込まれたものです。サニー・ボーイさんの人間の声のようなブルース・ハープがファンワファンワと響き渡ります。そしてその表情豊かな歌声は、痺れるほどにかっこいいのです。1890年代に生まれたということになっていましたが、じつは1909年の生まれらしいです。こういうところが、いいかげんなのもまた、かっこいいですね。
You're talkin' about your woman,
I wish to God, man, that you could see mine.
You're talkin' about your woman,
I wish to God that you could see mine.
Everytime the little girl starts to lovin'
She brings eyesight to the blind.
B.B.キングさんも1967年のアルバム「ザ・ジャングル」の中で、この「Eyesight to the Blind」をカヴァーしています。キングさんの豊かで強力なヴォーカルと彼の愛器ルシールとのコール&レスポンスがじつに見事な傑作に仕上がっています。録音は1961年。
by mokki_h | 2006-09-08 21:29 | エリック・クラプトン